1着クィーンスプマンテ、2着テイエムプリキュアと二桁人気のワンツーで幕を閉じたエリザベス女王杯。
1着馬は若手騎手で陣営も大逃げを打つと明言しており2着馬も逃げに近い先行をすると誰もが理解していたが…
なぜこのような結果になったのか、解析していきたい。
まずは今年のエリザベス女王杯のラップを見ていただきたい。
2009年
12.5 11.3 12.2 12.3 12.2 12.2 12.3 11.8 11.7 12.2 12.9 60.5 60.9 36.8 2.13.6
2008年
12.5 10.7 11.9 12.1 12.1 12.4 12.8 12.4 11.5 12.0 11.7 59.3 60.4 35.2 2.12.1
2007年
12.7 11.1 12.4 12.1 12.3 12.6 12.8 11.8 11.1 11.4 11.6 60.6 58.7 34.1 2.11.9
2006年
12.5 10.6 11.7 11.3 11.3 12.2 12.5 12.8 13.0 11.5 12.0 57.4 61.8 36.5 2.11.6
2005年
12.3 10.9 11.9 12.4 12.5 12.5 13.3 12.0 11.5 11.1 12.1 60.0 60.0 34.7 2.12.5
これは昨日も載せた表だが、これを見れば判るとおり通りやや前傾ラップではあるがスローであがりもかかっている。12秒を切ったタイムも3つしかない。馬場状態を考慮したとしても走破タイムは近年で稀に見る遅さ。
しかし、一見クィーンスプマンテが離して逃げていると思われるがタイムを見れば判るとおり正直遅いくらい、他馬がさらに遅い。特に1000m通過後はペースをそこまで上げたわけでもないのに関わらずさらに差が開いていく。
明らかにミスジャッジ。ペースが遅いと先に気づいたのはカワカミ騎乗の横山典が早めに仕掛け、その後ろからブエナも早めに仕掛けるがこれは当たり前。この時点での馬群の先団のペースは2000m新馬の勝ち負けのペースとほぼ同様なのだから動けるのは当然。ブロードを牽制していた結果前の馬への意識がなかったのだろう。
4コーナーを回った時点で逃げた馬とは4秒差。ペースは遅かった分脚は残っているがさすがにこれでは届かない。
結果的ではあるが牽制のし合い、そして先団のスローな流れが今回の波乱を呼び起こしたと思われる。名手安藤勝巳も4コーナーを回るまで前の馬があんなに離れているとは思わなかったと言っていたことがそれを裏付ける。
しかし、クィーンスプマンテ、テイエムプリキュアともに素晴らしい走りだったと思う。確かにタイムとしては評価は低いが両馬とも脚がいっぱいになりながらも懸命にゴールを目指した姿は目を見張るものがあった。
2着馬テイエムプリキュアはこのレースで引退としていたが、前回も引退レースにする予定の日経新春杯で逃げ切り引退が伸びそして今レースで素晴らしい走り。引退は残念ですが本当におめでとうございます。